ふくぺでぃ

福島のお城シリーズ①

福島県のお城と言えば会津の鶴ヶ城が有名ですが、福島市にも福島城というお城があったのをご存じですか?

築城した年は不明ですが、現在の福島県庁があるあたりにはかつて福島城が存在しました。

あの伊達氏も居城した福島城は、古くは大仏城や杉目(杉妻)城と呼ばれていて福島城と改称になったのは1592年頃。しかし、文禄4年に豊臣秀吉の命令で取り壊されたと記されており、残念ながら現存はしていません。

福島城の面影が残っているところは少なく、本丸御殿があったとされる場所は現在駐車場となっています。(駐車場となる前は県立医大がここにありました)
いま県庁が建てられている場所は本丸馬場や鉄砲場、武器庫などがあったようです。

福島城の痕跡があった場所を探してみると、大手門があった場所には碑が建っています。いまは県庁通りの呼び名で親しまれる通りも以前は「大門通り」と呼ばれていました。

大手門は屋根にシャチがのったかなり立派な門だったようです。

その姿を見ることはできませんが、福島市立第一小学校の校庭下には内堀が埋められています。

こちらは大仏城時代に建てられた宝塔。

福島城の前身は杉妻寺を城としていたようです。

大仏城の呼び名はその杉妻寺にあった杉妻大仏に由来しているとか。

現存する土塁はごくわずかのみ。

県庁西庁舎南側の土塁跡がこちらです。

庭園跡は紅葉山公園になっています。

城の南東方を流れる阿武隈川と荒川を天然の外堀として福島城は建てられていました。このあたりの阿武隈川では毎年夏になると灯篭流しと花火大会が開催されていますね。

福島城は現存せず遺構をわずかに残すのみですが、古くからこの地が主要な場所であったことを知ることができます。2014年の福島県庁北庁舎建設及び大原綜合病院の建て替えのための発掘調査では古墳時代の土器や室町から江戸時代の陶磁器や瓦、木製品など出土されました。

今後も新しい発見や判明する歴史があるかもしれません。

詳細情報

  • 住所福島市杉妻2-16 福島県庁周辺